動物関連ニュース'09(15)

朝日新聞(2009年12月18日(金)より

違法飼育犬、318匹 尼崎市が立ち入り調査

2009年12月18日

写真
犬を違法飼育していた業者の施設へ立ち入り調査に入る尼崎市の職員ら=
17日午後、兵庫県尼崎市、西畑志朗撮影

 兵庫県尼崎市の犬繁殖業者が無許可で多数の犬を飼育している問題で、
尼崎市は17日、業者の施設に緊急の立ち入り調査をした。
当初は約200匹が飼育されているとみられていたが、実際には318匹いることが判明。
5階建て施設の3〜5階は違法増築だったことも確認された。
業者は施設を大幅に縮小しなければならず、飼育数削減や移転を迫られる可能性がある。

 尼崎市によると、施設は1、2階が木造の店舗と住居、3〜5階が鉄骨の繁殖場で、
成犬(生後91日以上)284匹と子犬34匹が飼育されていた。

 業者は狂犬病予防法で義務づけられた成犬へのワクチン接種と登録をしていなかったが、
朝日新聞の報道で今月10日に問題が発覚し、15日までに199匹の接種と登録を終えた。
業者は残り85匹について「年内に譲渡する」と市に説明したが、譲渡先は明らかにしなかったという。
また、10匹以上の犬を飼う場合に必要な許可を取っていない化製場法違反も確認。
一方、動物愛護法に照らして衛生状態や飼育状態に違反はみられず、
市は現時点で同法に基づく繁殖販売業者登録の取り消しは検討していないという。

 繁殖場の3〜5階は建築基準法で認められない増築で、未登記だった。
市はこの部分の固定資産税について、請求権がある2005年度以降分の数十万円を追徴する方針。

 業者が繁殖販売業の登録をした1998年以降、近隣住民から鳴き声などの苦情が寄せられ、
市動物愛護センターの職員が年に数回、施設に立ち入って改善を指導したという。
しかし業者が従わなかったため、市は5年ほど前から年間50匹以上の犬を引き取って殺処分してきた。
市の担当者は「住民の迷惑を減らす方が大事だと思った。
数を減らせば、苦情がこないだろうという判断があったと思う」と説明している。
(山下龍一)

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